皆さんは飛行機のオーバーブッキングに遭遇したことありますか?
オーバーブッキングとは、航空会社が過去の乗客のキャンセル率を考慮して、実際の座席数よりも多くの予約を受け付けることです。
特に観光シーズンや大型イベントの時期には、予約していた便に乗れないという思わぬトラブルが発生することがあります。
私もそんな経験をした一人です。
2023年の冬、さっぽろ雪祭りの日曜日に、ANAのオーバーブッキングに巻き込まれ、思わぬ収入とファーストクラスの席を手に入れたと同時に、大変な思いもしました。
この記事では、そんな私の体験を紹介します!
1. オーバーブッキングの発生と振り替えの提案
さっぽろ雪祭りの日曜日、北海道観光を終え、自宅へ帰る観光客で溢れる新千歳空港。
そんな観光客を尻目に、17時30分新千歳発 羽田着のANA便に乗る予定の私。
「早く帰りたいなぁ」なんて考えていたところ、1つのアナウンスが流れました。
「当便はオーバーブッキングです。18時50分の便に振り替えていただける方はいないでしょうか。もし振り替えていただけたら1万円お支払いいたします。」
SNSやネットでは聞いたことがありましたが、まさか自分の乗る便がオーバーブッキングするとは思ってもいませんでした。
私の便は17時50分。振替の便は1時間20分後。1時間20分で1万円。時給換算すると、7500円。
東京に帰ってからの予定もなく、終電にも余裕がありそうだったし、何より「オーバーブッキングで席を譲る」という体験をしてみたかったこともあり、ダメもとで申し出てみることにしました。
空席待ちカウンターで、振替に応じる旨を伝えたところ、スタッフは私に感謝の意を示し、
18時50分の便の搭乗券を発券するので、空席待ちカウンター前で待っていてください。
と言いました。
「意外とあっさりだな」なんて思っていましたが、ここからが長い戦いでした…
2. まさかの振り替えの不備
振り替えの提案を受け入れた後、私は空席待ちカウンター前でしばらく待つことになりました。
しかし、18時が過ぎ、18時20分になっても、スタッフから声がかかることはありませんでした。
ANAのスタッフは忙しそうに働いており、「もしかして、私のことを忘れているのでは?」と心配になってきました。
少しでも早く解決してほしいという思いが募る中、別のスタッフに確認することにしました。すると、
18時30分以降に搭乗券を発券しますので、少々お待ちください。
と回答がありました。
この回答を聞いた私は「忘れているわけではないのだな」と少し安心しました。
すると再びANAのアナウンスが流れました。
「当便はオーバーブッキングです。18時50分の便から20時の便に振り替えていただける方はいないでしょうか。もし振り替えていただけたら2万円お支払いいたします。」
振替先の18時50分の便もオーバーブッキング?どういうこと?
さすがに不安になった私は、再度スタッフを捕まえて、事情を聴いてみました。すると、
この放送を聞いて、振り替えてくれた方の席に、甘いパンさんを案内します。
との説明を受けました。
現在18時30分。先ほどの方法を聞いた乗客数名が、空席待ちカウンターに集まってきました。
最初は「1時間20分で1万円はおいしいなぁ」と思っていましたが、何もしないで空港で待つというのも結構苦痛で、「これでようやく帰れそうだ」なんて考えていました。
しかし、搭乗が始まっても、私に搭乗券が渡されることはなく、声がかかることもありませんでした。
再びスタッフに確認すると、
確認しますので、少々お待ちください。
との返答が返ってきました。「やはりまさか忘れられているのでは?」という不安がよぎりました。
結局、18時50分を過ぎ、搭乗は締め切られました。
まさかとは思ってましたが、なんとスタッフの連携ミスで、私のことは完全に忘れられていたようでした…
3. 交渉とその結末
不安と苛立ちが募る中、やっとスタッフが戻ってきて私に声をかけました。
申し訳ありません、18時50分の便は満席になってしまいました。20時00分の便に振り替えをお願いします。
また、同時に、
1万円は確実にお支払いします。
と、耳を疑う発言がありました。
そもそも、私は17時30分から18時50分の変更で1万円という条件には同意しましたが、18時50分から20時00分の変更には一切同意していません。それどころか、これは完全にANA側のミスです。
「18時50分の便に乗れるから、17時30分の席を譲ったのであって、20時の便だったら最初から同意していない。最低でも1万円+2万円の合計3万円支払ってもらえないと納得できない。」
と、反論しました。
するとスタッフは一度上司と相談するとのことで、どこかに消えていきました。そして、ほどなくして、
3万円お支払いいたします。しかし、これ以上はお支払いできません。
と説明をされました。
正直なところ、3万円の以上の金額をもらわないと心の中では納得できませんでした。
ただ、スタッフも忙しそうで、彼女に負担をかけるのも可哀想だと思い、結局3万円で妥協することにしました。
しかし、話はもう少し続きます。
4. さらなる振替
3万円で妥協し、おとなしく待っていた私のもとにスタッフがやってきました。まさかとは思いましたが、
申し訳ありません。20時の便もいっぱいで、20時15分の便に移っていただけないでしょうか。その代わり、席はファーストクラスの席にご案内します。(食事はなし)
本日3度目の振替。さすがにあきれました。
断ろうかとも思いましたが、もうすでに2時間以上待っているし、もう15分待ってファーストクラスの広い席で帰れるし、何より、もう怒ったり交渉したりするのも面倒だったので、
「はい、わかりました。ただ、これ以上の振替は同意しません。」
と言いました。
そしてようやく、搭乗券を受け取り、20時15分の便に乗ることができました。
ちなみに、ファーストクラスの席はこんな感じ↓。
ファーストクラスといえど、国内線の機材なので、普通席よりちょっと広いだけで大したことはなかったです。
最後に
結局、「17時30分 → 18時50分 → 20時 → 20時15分」の変更(2時間45分)で「3万円+ファーストクラス席」をゲットしましたが、精神的にはかなり疲弊しました。
めったにないとは思いますが、もしオーバーブッキングに遭遇して、席を譲る場合は、
- 譲る条件を確認する
- 対応したスタッフの名前を覚えておく(録音しておくのも手)
- スタッフがどんなに忙しくても、振替先の搭乗券が発券されるまでしつこく確認すること
の3点(特に最後)を覚えておくとよいでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。