新卒でも開発コンサルタントになれるの?
興味はあるけど自分が向いているのかわからない…
このような疑問を持っている方は多いでしょう。
この記事では、新卒でこの業界に入った筆者が、自分の体験や考えを交えながら、疑問にお答えします!
目次
新卒でも開発コンサルタントになれるのか?
はい、なれます。筆者も新卒です。
ただし、ここで注意していただきたいのは、
必ずしも新卒でこの業界に入ることが全員にとって最適かは、人それぞれ
ということです。
ここでは、新卒で開発コンサルタントとして働く際に感じるかもしれない仕事のギャップやキャリアパスについて解説します。
想像していた仕事とのギャップ
新卒で開発コンサルタントになった場合、最初に任されるのは多くの場合、業務調整と呼ばれるサポート業務です。
渡航前は、
- ホテル探しと予約
- 航空券の手配
- ビザの確認
- 現地の病院の手配
渡航後は、
- 車の手配
- お金の管理
- 会議の議事録作成
といった、他のメンバーの補助業務を行います。
もちろん、上記の業務はほんの一部です。
こうした業務を通してプロジェクトの全体像を学ぶことができますが、技術的な知識をすぐに学ぶ機会が少ない点は、イメージとギャップがあるかもしれません。
このような業務が苦手だなぁと思う人は、新卒採用で入社するのではなく、他社にて経験を積んでから入社するのも選択肢の1つです。
出向の機会が多い
最初に関わるプロジェクトによっては、技術的なスキルを学ぶ機会が少ない場合があります。
そのため、多くの新卒社員は数年後に国内外の関連企業へ出向に行き、専門知識を学びます。
出向自体は有意義な経験ですが、必ずしも自分の生きたい出向先に行けるとも限りませんし、出向中は責任のある仕事を任せてもらえないといった話も少なくありません。
以上のことから、自分の興味のある会社で経験を積んでから、開発コンサルタント業界に転職するのもありだと思います。
出向とは、出向元である企業との雇用契約を維持したまま、別の企業で働くことです。
弊社の場合、国内部署や別コンサル、国内の発注機関等に出向することが多いです。
中途採用の方が入りやすい?
開発コンサル業界は比較的入れ替わりが激しい業界で、中途採用の方が歓迎される傾向があります。
ECFA(一般社団法人 海外コンサルタンツ協会)によると、中途採用が多く、専門分野での経験が求められることが多いと紹介されています。
また、中途採用では、一般的に「実務経験5年以上」や「30~40歳ぐらいまで」という条件が設定されています。
採用スタイルは企業により各社各様であるが、全体的な傾向を見ると、しっかりとした経験を持ち、即戦力として期待される「社会人(中途)採用」に大きな比重が置かれている。採用の目安を各社に取材してみると「専門分野における実務経験5年以上」「年齢30~40歳ぐらいまで」というのが一般的になっている。
逆に言えば、上記の条件を満たし、ある程度の英語力があるのであれば、この業界に入るのもそこまで難しくはないのではないかと思います。
このように、
新卒でも開発コンサルタントになれる一方で、必ずしも新卒で入る必要はない
ということも理解しておくと良いでしょう。
ただし、新卒ならではのメリットもあります。
例えば、業務調整の業務はプロジェクト全体を見る必要があり、将来リーダーを目指す人にとっては貴重な経験です。また、給料が良い点も新卒入社の魅力です。
(参考)20代開発コンサルの年収事情:リアルな数字を公開! (dailydevpan.com)
開発コンサルタントに必要な能力とは?
以上の話を聞いても、「新卒で開発コンサルタントになりたい!」という方のために、私が考える
『開発コンサルタントに必要な能力』を紹介していきます。
開発コンサルタントになるために筆者が重要だと思うスキルは、以下の3つです。
語学力
言わずもがなですが、開発コンサルタントには語学力が不可欠です。
現地では英語での会議や資料作成がほとんどです。また、国によっては、英語ではなく、フランス語やスペイン語といった言語のほうが便利だったりもします。
なお、就職活動で求められるTOEICスコアについては、過去の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
(参考)開発コンサルタントに求められる英語力とは?TOEIC対策とおすすめ勉強法を紹介! (dailydevpan.com)
臨機応変な対応力
海外、特に発展途上国では日本の常識が通用しない場面が多くあります。
事例を上げればきりがないですが、実体験で例を挙げるとすれば、
今日から来るはずのスタッフが現れず、翌日現れたと思ったら、「実は結構前から別なプロジェクトのスタッフとしても雇われているんだ」と言われました。
その人を雇うかどうか面接したのは私だったのですが、面接時ははそんなこと一切言っておらず、頭の中は「???」となりましたね。
まあこんなものは氷山の一角で、他にもいろいろなとんでもエピソードがあります。
こういった不測の事態が起きても冷静に対処できる能力は必要になります。
体力とストレス耐性
語学力や対応力も大事な能力ですが、何が1番大事かと言われれば、私は「体力とストレス耐性」だと思います。
開発コンサルタントの仕事は、日本のオフィスとは全く異なる環境で行われることが多く、環境の変化や不便さにストレスを感じることもあります。
どんなに基礎能力が高くても、環境の変化や、(日本と比べて)不便な環境で働くことにストレスを感じて辞めていってしまう方も0ではありません。
さらに、現地での治安や犯罪リスクも考慮する必要があり、メンタルの強さが求められます。
こういった背景から、私はホテルや宿舎選びは慎重に行っています。
ただでさえ疲れるのに、滞在場所でも心が休まらなかったらしんどいですからね。
ホテルによっては透明な水が出てこなかったりします。
こんなところで心が休まるわけないですからね。
最後に
いかがでしょうか?
開発コンサルタントの仕事は、非常にやりがいがある仕事ですが、新卒で入るか、ある程度のキャリアを積んでから中途で入るかは、人それぞれの選択肢ですが、それぞれにメリットとデメリットがあることを理解しておくことが重要です。
また、どちらの道を選ぶにしても、語学力、臨機応変な対応力、そしてストレス耐性といったスキルは不可欠です。発展途上国での仕事は、日本とは異なる文化や常識の中で行われることが多く、そうした環境での柔軟な対応力が求められます。また、現地の環境は必ずしも快適とは言えず、物理的な疲労だけでなく、精神的なタフネスも必要です。
この記事が、悩める皆様の一助になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。